先生は何とも思わないのかな

昨日、「WEB CARTOP」の自動車コラムで、『道路の「制限速度」決定の「根拠」とは』という記事が紹介されていました。これはちょうどええと読ませてもらいましたが、大変勉強になりました。「85パーセンタイル速度」なんて考え方があるんですね。

スピードの出しすぎは危険、これは一般常識です。確かに、住宅地の狭い生活道路など、速度を落とすほど安全になる道もありますし、少なくとも規制速度は守らなければなりません。それはそうなんですが、絶対的な速度だけでなく、「速度差」にももっと目を向けられないのでしょうか。

クルマやバイクのレースでは、200~300kmといった高速域で、ぎりぎりの接近戦が展開されます。なぜそんなことができるのかというと、両者の速度差が僅かだからです。ある区間でそれが2kmだったとしましょう。どちらから見ても相手は止まっているように見えますから、たいていの動きには対処できます。ただそれが猛スピードで周回するサーキットという環境の中で行われることに難しさがあり、それができるのがプロです。ですから、いくつかのクラスが混走する耐久レースなど、速度差があまりに大きい場合、危険な状況を招くことがあります。

K県では山間部などで、高校生が原付を運転して通学する姿がよくみられます。交通インフラが壊滅的な地方では仕方がありません。ただ、そのほとんどが30kmを越えてはならない50ccなのです。当然クルマとの速度差は大きく、バックミラーを何度も注視しながら走る彼らが、常に大きな恐怖を感じながら走っていることは想像に難くありません。原付の法改正や学校の方針がどこまで進んでいるのか知りませんが、いつになったらこの現状が改善されるのだろうといつも思います。