未来は遠く

人類はかつてないほど様々な危機に直面しています。そんな何よりお互い協力し合うのが重要な時に、なぜいつまでも人間同士で争わなければならないのか。これでは月や火星への移住も間に合いません。誰にどのような思惑があるにせよ、それは世界があってのことだと思うのですが。

 

K県はクルマ社会だからでしょうか、新しいクルマが街なかを走り出すのも結構早かったりします。ものすごい田舎道でアリアとすれ違った時は不思議な気分でしたが、意外とコンパクトに見えるその美しくまとまりの良い姿は、日本の原風景にもすんなり溶け込むデザインであり、この点ではbZ4Xより数百倍良いな、と思いました。おそらくサクラもすぐにたくさん走り出すことでしょう。楽しみです。

ただ問題は、相変わらず運転マナーと高齢化です。運転マナーに関しては私も他人の事は言えませんが、しかし皆さん信号無視の度が過ぎます。何しろ交差点に、信号が赤に「なってから」二、三台のクルマが突っ込んでくるのが当たり前。対向車線で右折車が待っていても、です。あまりのデタラメっぷりにMr.ビーンの映画を観ているような気分になりますが、残念ながらこれは改善されることはありません。なぜなら、この調子でも事故が多発していないこと、そしてすぐ前を走るクルマが信号無視をしたのに、なにもしなかったパトカーを見たことがあるからです。つまり県民性ですね。

とはいえ、K県だけのこととは思えないこのような現実を、「仕方ない」で済ませられないのが自動車メーカーです。運転支援装置の進化や性急に進めている自動化も、裏を返せばそれだけ今のドライバーを信用していないということの表れではないかと勘繰ってしまいます。現場の危機感たるや相当なものではないでしょうか。

いずれにせよ、目前に迫った無思考&超高齢化社会に備え、クルマはドライバーを必要としなくなっていくでしょう。ただ人を、ドアからドアへ運ぶ便利な機械として進化していきます。目的地に到着すれば、ドアに向かって車体からせり出したスロープの上を、座席だけが移動してゆく。あるいは大きなアームが伸びてきて、乗員を掴んで運ぶかもしれない。あるいは車体下部から足が出て、階段を上ってゆくかもしれない。そう、こうなるともうトランスフォーマーですね。いつかクルマとロボットの境界は曖昧になってゆき、何か別の存在となるのではないでしょうか。

なんだか変な妄想をしてしまいました。でも「人が想像するものは実現する」というではありませんか。自分が乗るなら、バンブルビーがいいな。