白いクーペと、夏の終わり

ラジオで地元のFMを聴いていると、聞き覚えのある古い外国の曲が流れてきました。かつてクルマのCMで使われていた曲です。そういえば先日、愛車を運転中に久しぶりに稲垣潤一さんの歌を聴いていたのですが、この時はヨコハマタイヤのCMを思い出しました。

何十年も昔の話です。当時のクルマやタイヤのCMは、ドラマチックというか、何とも言えない奥深さを持ったものが多かったような気がします。そこには、必ずと言っていいほど誰かの歌声がありました。そして、モータースポーツの香り。夢のような時代でした。

そんな時代を過ごしてきた私が、最も好きなクルマのCMは何だろうと考えた時、真っ先に浮かんでくるのが80年代に放送されたスターレット(KP61)のCMです。舞台はノルウェートロールティーゲン(悪魔のはしご段)。操るはオベ・アンダーソン!曲がりくねったダートを、豪快に砂煙を上げながら駆け抜けるスターレット。今思い出しても鳥肌が立ちます。実際あれがどのぐらいチューンされた車両だったのかは私には分かりませんが、少なくとも外見はピカピカのノーマルスターレットが見せるラリー本番さながらの走りは、もう本当に最高でした。今でもネットで観られるのかな。

後年アレに近いものを観たのは、TDKビデオ「オーナーズバイブル インプレッサWRX」で、コリン・マクレー、桜井幸彦の両氏がノーマルインプレッサでの激走を披露してくれます。特に桜井さんの、フロント荷重を重視した走りが興味深かったですね。

今、九州には勢力の強い台風が向かってきており、私の住む町でも「壊れたピアノ」のような雨が降り始めました。大きな被害をもたらさないことを祈るばかりです。