笛吹は誰だ 2

前回、私は「マスク付けっぱなし」に感じる疑問を述べました。しかし、私はきれいさっぱり忘れておりましたが、これとはまったく逆に、実は良いこともあるんじゃないかとも思っています。それも、まさに国道沿いの歩道を歩いている時に、です。

タバコ好きで知られる筒井康隆さんは、以前、嫌煙運動(タバコ害の喧伝)は自動車メーカーが裏で糸を引いている、というようなことをおっしゃっていました。まあ、半分冗談だったのかもしれませんが、言わんとしている事は分かります。それに関して言えば今、日野自動車の不正が大きな問題になっていますが、会社の存続が危ぶまれるほど叩かれているところを見ると、余程ひどいことをしたんでしょうね。でも、それならば、です。
私の住む町を走る路線バスの話なんですが、たまにものすごい黒煙をまき散らしながら走っている車両を見かけるのです。しかも平坦な道路で。運転の仕方にもよるのでしょうけど、あんなの、どうやって車検を通っているのかさっぱり分からない。少なくとも、最新の技術で何とかしようとはしていた日野が存続の危機に立たされ、あのような毒ガス発生装置を平気で走らせる地方の行政は、お咎めなし。誰も文句を言わない。「いやいや、日野の隠ぺい体質がいかんのだ」…おっしゃる通りです。ちなみにそのバス、なぜか、暗い早朝などによく走ってました(最近は見ないので、対策されたと信じたい)。
排気ガスだけではありません。今世界中で何億台のクルマ(バイク)が走っているのかは知りませんが、毎日発生しているタイヤのチビリカスも、ある程度は大気中に舞っているはずです。もっと言えばクルマ関係以外でも、見えないだけで、「恐ろしく危険なもの」がいっぱい飛び回っています。

ということから、「マスク付けっぱなし」も悪い事ばかりではないように思うのです。そしてもしコロナ禍後も、それを続けるとすれば、肺がんの罹患率の推移を調査研究すべきではないでしょうか。なぜなら、この件で最も重要なこと、本質は、「大気汚染による人体への影響を、最小限にとどめる」ことだったはずだからです。