考え方 2

「見えない(まだ起こっていない)危険」の予測

 先が見えない道ほど危険なものはありません(人生はその方が面白いですが)。
 例えば高速道路の、料金所が無い出口。近畿道だと八尾の出口がそうなんですが、真っ直ぐな下り坂になっているここは危険な場所です。下ったすぐ先に一般道へ合流するための信号があり、そこには必ずと言っていいほどクルマが止まっています。それが走行車線から見えにくいのですね。
 この出口を利用するドライバーの多くは、それを「知っている」人たちですが、当然そういう人ばかりではありません。もちろん、知らなくとも普通に止まれば済むことではありますが、少しばかり落とし穴があります。それは「速度感覚」です。淡々と走行車線を走ってきていたとしてもその速度はやはり高速道路のもので、特に出口が真っすぐに見える場合、それまでの感覚が抜けず減速が遅れる時があります。そんな時もし見えない範囲ぎりぎりまで停止車両がいたら、どうなるでしょうか。減速が遅れたクルマが大型トラックだったら。
 実際この八尾出口で、私はルームミラーを見ながら冷や汗をかいたことがあります。
 私は、このように坂やカーブなどにより見通しが悪くなっている道を走行中、前方に停止車両を見つけたら、後続車が離れているならばその視界から消えないよう早めに減速を開始します。少しでも早く減速している姿を見てもらい、次に必要になる操作の準備をしてほしいからです。この場合ストップランプの発光については、ポンピングより踏みっぱなし(引きずり)の方がいいです。感覚的に停止を連想させるのは踏みっぱなしです。そして直前で停車しているクルマからなるべく離れた所で停止します(不審がられない程度に)。これは後続車がいない場合は少しでも早く気付いてもらうためと、もし後ろから突っ込まれそうになったら、左右どちらかに逃げるためです。前方のクルマには悪いけど、うまく逃げられれば自分のクルマ1台分の制動距離が稼げます。そのため後続車が複数台止まるまではミラー類を見ているようにしています。
 
 こんな話を聞けば「そんな細かいことまで考えて運転していられるか」と、誰だって思うでしょう。私もそう思います。なのでこういった話を実際に口にすることはありませんし、自分がハンドルを握っているときに同乗者がいたら、これらの行為を気付かれないように注意を払います。
 正直自分でも、無駄に神経質になっているのではと長い間感じていました。